今月もエレファントカシマシ宮本浩次がこんな感じでどどーんと登場! 

ここ1年間ぐらい毎月のように同じことを書いているが、本当にエレカシの全力疾走と絶好調は止まらない。
去年、ベスト・アルバムのリリースに始まった30周年アニバーサリー・イヤーは、全都道府県ツアー、3枚のシングル・リリース、紅白歌合戦初出場、NHKホール新春ライブ、スピッツ・Mr.Childrenとも対バンしたさいたまスーパーアリーナ2Days公演と──疾風怒濤の勢いで進んできたが、ここへ来てなんとニュー・アルバムがリリースされるのだ。
いったいいつ作曲と作詞とレコーディングしてたのかもはやまったく見当もつかないが、なにはともあれ新作『Wake Up』は無事に完成し(このインタビューの2日前に!)、しかもその内容はまさに目も覚めるような、本物の、ロックの、名作なのである。

一昨年、昨年にリリースされたシングル曲群のレベルの高さはもはや言うまでもないが、さらに感動的なのは新録の6曲。最新シングル「Easy Go」の勢いに乗ってさらにたたみかけるかのような切れ味鋭いロック、みずみずしいミッドスローな曲、エレカシ史上初のレゲエ、ソウルフルでフォーキーな新境地、まるでアルバム『生活』の頃のような原始の呟き、そしてシングル級の王道の名曲などなど──これまで未開拓部門だった分野に攻め込みつつ、今のバンドのありのままの良さを最大限に活かしたアレンジで聴かせる堂々の曲群なのだ。

活動休止からの復活を経て、今の自分、今を生きることを肯定して受け入れた、その戦いのプロセスを刻みつけた前作『RAINBOW』。
そこから30周年でのみんなからの祝福を受けて、無敵の覚悟とタフさを身につけたエレファントカシマシのすべてがこのアルバムで鳴っている。

というわけで今日発売されたロッキング・オン・ジャパン最新号で、アルバム『Wake Up』のロング・インタビューを掲載しています。
これで4ヶ月連続掲載! 
撮影・半沢克夫(下の写真)
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