永遠のロックンロール・ライフ

オアシス『『オアシス』20周年記念デラックス・エディション』
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ALBUM
オアシス 『オアシス』20周年記念デラックス・エディション
久々に接して、思った。これぞ完璧なデビュー・アルバム。優れたロックは、人間をアッパーにさせる効果と少々ダウナーな気分にさせる要素、両者を兼ねそなえている。ただ、大抵そのどちらかに傾いてしまいがち。しかし、この絶妙なバランスを見よ、いや聴け。おそろしいほどだ。リード・シンガーは弟、メイン・ソングライターは兄というギャラガー・ブラザーズを中核に擁するオアシスが、今から20年前にリリースした作品の、デラックス・エディション。メイン・ディスクは当時、本国では、CDより2枚組アナログ盤のほうが1曲多いという、ふざけた形で流通していた(笑)。

94年といえば、クリエイション・レコーズが、10年以上の歳月をへて、ついにソニーUKとの契約を果たしたばかりの頃だ。しかし彼らは最初から「レーベルのいち押し」というわけではなかった。リリースのわずか3ヶ月前、クリエイションゆかりの10アーティスト以上が集結してロイヤル・アルバート・ホールでおこなわれたイヴェントでは、プログラムの真ん中あたりで地味めに演奏していた(そうそう、たしかリアムは欠席してたような記憶が:笑)。当時の目玉は、もちろんプライマル・スクリーム。先述の企画も、言うなれば彼らのリリース・パーティーにすぎなかった(にしては、でかかった)。ここ日本でも、ほぼ同時期に新作を出したスウェード、マニック・ストリート・プリーチャーズにつづく3番手として、少々悔しい規模で扱われていた。それが、今や!まさにピープルズ・バンド。音楽の力を感じる。ファースト・アルバムゆえ、ひときわ純粋に。(伊藤英嗣)
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