昨年、シングル“Take Me to Church”を本国でヒットさせたダブリン出身のシンガー・ソングライター=ホージア。《ベッドルームという教会で跪く》、そんな「罪」を歌う“Take Me to Church”は、同性愛者への迫害(リンチを描いたMVも痛ましい)をテーマにした衝撃的なナンバーだった。このデビュー・アルバムでは、オーガニックなバンド演奏でゴスペルやブルース、フォークやマリアッチなどを用いながら、素朴だがずっしりと胸に残るラヴ・ソングの数々を披露している。
学生時代、コーラス・グループで歌っていたというホージアにとって、宗教的な題材とポップ・ミュージックとは密接した関係にあるのではないか。“From Eden”や“Foreigner's God”といった楽曲はそんなことを感じさせる。何よりも、これほどまでにアーシーで重い愛の歌が、2014年現在に強く胸を打つという事実に驚かされる。疲れ果てて恋人の元へと家路を急ぐ“Work Song”は、まさに現代の労働歌そのもの。ポスト・ダブステップにおける現代型ソウルは、ロックの新しいグルーヴと息遣いを育んでいるのかも知れない。見逃せない新人の登場だ。(小池宏和)