リアルな感情の先に掴むもの

Brian the Sun『Brian the Sun』
2014年12月03日発売
ALBUM
Brian the Sun Brian the Sun
2008年に閃光ライオットで準グランプリを獲得し、その後は大阪を中心に精力的な活動を行ってきたブライアン。昨年6月の1stアルバムからミニアルバムのリリースをはさみ完成させた今作は、初のセルフタイトルを冠した勝負作だ。既にライヴでも披露されフロアを沸かせている“13月の夜明け”や“チョコレートブラウニー”、先行でミュージックビデオが解禁となっている“神曲”、メンバー自身も出演する来年3月公開映画の主題歌“アブソリュートゼロ”など充実の曲がずらりと並ぶ。無常にも時間だけが過ぎ行く日々の生活の中で生まれる悶々とした感情が、より生々しくリアルに描かれた歌詞からは、音楽とひたすらに向き合う森良太(Vo・G)の姿が鮮明に浮かび上がってくる。《僕は命を削って思いを預けてギターを弾いている》(“タイムマシン”)と赤裸裸に歌い《今はまだ 未来など見えちゃいないけど/僕はまだ歌うだろう》(“神曲”)と変わらぬ意思を貫く強さには感動すら覚える。台頭する若手バンドの中で彼らが一皮剥けてゆくのはここからだ。今作で更なる広がりを見せてくれることに期待している。(渡辺尚美)
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