大切、をうたう

藍坊主『ココーノ』
2014年12月10日発売
ALBUM
藍坊主 ココーノ
2013年は、長い活動のなかで初めてミニアルバムという形態で2作品を発表した藍坊主。ソングライターのhozzy(Vo)と藤森真一(B)の頭のなかで鳴る音、思考する世界をトレースして、バンドで実験とアレンジを繰り返し具体化するのが彼らの制作方法だが、ミニアルバム2作は、この実験とアレンジの面白さを重点的に追求した作品になった。その時間を経たアルバム。『ココーノ』とは、繭を意味するエスペラント語だという。静かに濃く熱い、答えが生み出される前のエネルギーと混沌は、これまでの作品・歌の根底に共通して流れていたものだが、そのふつふつと沸く時を端的に表したタイトルだ。そんなバンドの普遍のテーマを、こだわり抜いた音と、様々な角度から光を当てるアレンジとで表現した。最も古い曲は2年前のシングル“星霜、誘う”だが、そこで《ここに 君と 『ちゃんと』いるときほど 僕はゆける 最高の場所へ》と歌った、この言葉を裏打ちしていく曲たちだと個人的には感じている。ギミック的で、漠然とした表現の《『ちゃんと』いる》の、その美しい意味が音楽となって胸を打つ。(吉羽さおり)
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