目移りしそうなほどあらゆるものが氾濫する昨今、シンプルでストレートなことが最も困難なような気がする。そんな中で、シンプルなギターロックに、バンド名の意味でもある「この世の微かな光」という希望を込めるのが、LAMP IN TERRENだ。
閉塞感や不安など不確かなものが充満する灰色の世界で、孤独であるからこそ人を求め、自問自答を繰り返す――「生きること」への執着と葛藤、彼らにとって生きる証であろう音楽への欲望が、松本大(Vo・G)の骨太かつ繊細な歌声によって、聴き手の心に深く刺さる。そして本作では、松本の描く世界はより深く、より広がりを見せている。《そのすべてが必然じゃないから/このすべてが僕だと言えるんだ》(“L-R”)と「何か」を確信し、《しがみ付くしかない 世界で》(“ゴールド・ルーズ”)と決意を見せる。
昨年末の「RO69JACK 13/14」「MASH FIGHT Vol.2」でグランプリを獲得してから約1年。彼らは本作でメジャーという新たな舞台に立つ。光のような速さの中で揺れ動きながらも覚悟を持って突き進んでいく姿はたくましい。彼らの音楽が多くの光を生む瞬間は、もうすぐだ。(岡崎咲子)