いしわたり淳治と歌詞共作したタイトル・トラックはサビに向かってAメロ、Bメロと一段階ずつカタルシスを上げていくロックンロールの起承転結のお手本みたいなナンバーで、タイアップ曲ということもあってか一部の隙もなくタイトにポップに仕上げられている。
一方の“チャンス”はラモーンズとチープ・トリックのハイブリッドみたいな軽快8ビートにパブ・ロックっぽいピアノを搭載し、“HEADHUNT”と比べるとずっとラフで肩の力が抜けている。しかも文句無しに楽しい。戦略的にやっても本能的にやっても正解に行き着く。今、彼らはそういうロックンロール・バンドになっている。(粉川しの)