曲が進むほど強く思うのはヴォーカル、マイク・パットンの豊かな表現力だ。ハード&ヘヴィなものはもちろん、中東的なニュアンスやソウル的な音楽性も奥に流れるナンバーなどをふところ深くのみ込み、さらにフェイス・ノー・モアの世界に昇華させている。もともと激しさを追求するあまりエクスペリメンタルな地点に突入し、そこでのさらに精錬を極めようとしてた人なわけだが、そんな経験を踏まえているからこそ、今作はどんなハードなサウンド・アプローチであってもどこか親しみやすい。これはプロデュースに当たったベースのビリー・グールドの貢献も大きかったのだろう。新章の巻頭を飾るにふさわしい堂々たる復活アルバム誕生だ。(大鷹俊一)
余裕に満ちた新世界
フェイス・ノー・モア『ソル・インヴィクタス』
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ALBUM
曲が進むほど強く思うのはヴォーカル、マイク・パットンの豊かな表現力だ。ハード&ヘヴィなものはもちろん、中東的なニュアンスやソウル的な音楽性も奥に流れるナンバーなどをふところ深くのみ込み、さらにフェイス・ノー・モアの世界に昇華させている。もともと激しさを追求するあまりエクスペリメンタルな地点に突入し、そこでのさらに精錬を極めようとしてた人なわけだが、そんな経験を踏まえているからこそ、今作はどんなハードなサウンド・アプローチであってもどこか親しみやすい。これはプロデュースに当たったベースのビリー・グールドの貢献も大きかったのだろう。新章の巻頭を飾るにふさわしい堂々たる復活アルバム誕生だ。(大鷹俊一)