セカンド・アルバム『チューズ・ユア・ウェポン』が多方面で好評を博していた、メルボルンのフューチャー・ソウル/ファンク・バンド。同作の“ラピュタ”は『天空の城ラピュタ』であり、宮崎駿の映画監督引退にインスパイアされたという楽曲だった。昨年に続き、5月に2度目の来日も決定している。本作は2012年にリリースされた自主制作アルバムの日本盤化である。めちゃくちゃ愛聴した1枚だ。Qティップ参加(相変わらず勘だけは鋭いな)ヴァージョンの“ナカマラ”という曲が収められていることからも分かるように、ア・トライブ・コールド・クエストやエリカ・バドゥ、ディアンジェロといったグルーヴを継承しつつ、豪州バンドらしいエキゾチックなフレーズもふんだんにちりばめた音楽性が素晴らしい。ハスキーな美声でミステリアスな魅力を振りまくフロント・ウーマン=ネイ・パームの存在感は絶大で、元々ヒップホップ・プロデューサーでもあったペリン・モスがドラマーを務めている辺りにも、クエストラヴやカリーム・リギンス、クリス・デイヴといった、最高峰ビート職人たちの仕事に通ずるサウンドの根拠を窺わせている。(小池宏和)