今回も、単に歌ってみましたというレヴェルではなく、カントリー界の重鎮トニー・ブラウンをプロデューサーに迎え、ナッシュヴィルで地元のミュージシャンをバックにレコーディングした本格派。エミルー・ハリスやウィリー・ネルソンといった大物ゲストも参加し、ヴィンス・ギルとのデュエットでは、シンディのキャラが存分に発揮されている。
スティール・ギターやフィドルをフィーチャーしたサウンドは紛うことなきカントリー・スタイルだが、ポップスとしてのカントリーに照準を合わせているため、グッド・オールド・アメリカンなムードと併せた形で、いつもと同じように彼女の歌唱力を味わえるはずだ。(鈴木喜之)