弾けるような笑顔と共にフレッシュなエネルギーを振りまくmiwaと、エレガントさを帯びながら表現の深みや説得力を増してきたmiwaが共存するアルバム。映画『君と100回目の恋』関連曲である2曲がアルバムバージョンで中盤に収められ、全体の重心を担うような働きを見せているけれど、もちろんそれだけではない。前作『ONENESS』以降の、“夜空。feat. ハジ→”というコラボシングルやNHK全国合唱コンクール課題曲となった“結 -ゆい-”からも、miwaは「人々の関わり／繋がり」というテーマのために自己表現を行っているところがあった。“Princess”や“シャンランラン”にはフォーキーでより豊穣なバンドサウンドを目指す試みがあり、andropとコラボした『君100』挿入歌の“アイオクリ”やアルバム曲“泣恋”が、そして“変わらぬ想い feat. Scott & Rivers”（スコリバ楽曲にmiwaが作詞・歌唱で携わっている）がある。《一滴の君の涙が／川となり海や雲となり／この世界旅してまた巡る》（“SPLASH”）という、個人と世界の結びつきを捉えた壮大なビジョンは、まさに今のmiwaに相応しい。（小池宏和）