スウィートなラブ・ソング“きいてよデライラ”が全米で大ヒットし、収録作のメジャー・デビュー・アルバムが150万枚という驚異的なセールスを叩き出したプレイン・ホワイト・ティーズ。だがドサ回りを続けた苦節の10年を乗り越えて掴んだ成功は、バンドに大きな喜びをもたらした一方で、次の一手のハードルを上げていたのも事実。そんな勝負の2ndで彼らはどこを目指したのか。普遍に響くポップスの輝きを湛えた、オールドスクールなロックンロールである。デジタルな音とプロトゥールは一切使わないというポリシーを掲げた、ひたすらアナログなレコーディング作業。確かにコーラスの揺らぎやドラムのアタックの余韻が聴こえてきて何だか微笑ましい。PWTsにはやんちゃなポップ・パンクのイメージが強くて、こんなにグッド・メロディをぼこぼこ書けるバンドだと思っていなかった。だがFOBミーツJEWなスマートで甘いメロディが素敵な“ナチュラル・ディザスター”、クイーンばりにエモーショナルなコーラスワークが光る“サンライト”などの10曲は彼らのメロディメイカーとしての才を証明するにあまりある出来だと思う。(林敦子)