再結成や長い沈黙を破る復活は後を絶たないが、優れたバンドながら志し半ばに終わったスロウダイブのようなアクト――当時の評価は高かったとはいえ、クリエイションにおいてライド人気の陰で弟分に甘んじ、オアシス登場=潮流の変化に揉まれ解散したのは悲運としか言いようがない――の復帰には素直に拍手を送る。未完のストーリーは、誰もがエンディングを待っているものなのだ。
3年前のリユニオン以来徐々に本作が萌芽していたのだろうが、残響の向こうから寄せつつ乱反射するギター、遊糸のように絡み合う透かし網な歌声、由緒正しい英国インディ・ロックのステディなグルーヴと、1曲目から一瞬にして22年のタイムラグが氷解する。②③⑤といった古典的なシューゲイズ曲での疾走感や甘い陶酔はファーストより若々しいとすら言えるし、⑥(と④は初期ザ・XXもよもや)以降の終盤に積み重なっていく深い情感とストイックに広がっていくメランコリアとのバランスは、1枚のアルバムで夏から冬を味わうようで美しい。デビューEP以来のセルフ・タイトルも納得の、バンドのレガシーを見事に今にアップデートした力作だ。 (坂本麻里子)