初の日本語詞による、シングル3部作の最終章“Brighter Days”。アップリフティングなメロディと弾んだリズムで、≪無限の光が奏でゆくメロディ/虹のハーモニー僕ら繋ぐ合図≫というフレーズ通りのきらめきを持った第1弾“Across The Sky”、そして≪すれ違っていく言葉は風に消えた≫という「君」の喪失を歌うセンチメンタル香る第2弾“stillness in the wind”。そして今作では、その物語から少しだけ時間が経過した、時を描いている。共に奏でたメロディは次第に、風のなかに、空に溶け込んで普遍化されて、悲しみの感情は切なさへと形を変える。スピーディなビートと、クリアなギターの響きが爽やかで、北欧ポップスを思わせる切ないペイルトーンのメロディがそのサウンドと美しいハーモニーを奏でる。歌詞の世界そのままで、また三部作のハイライトに相応しい曲だ。ブルースやソウル、またはモータウンからブラジル音楽、北欧音楽等のヴァイブを巧みにUNCHAINのものにし、そのノリを全く損なうことなく日本語らしい詩情感を表現した3部作。彼らの高いポテンシャルを示していると思う。(吉羽さおり)