これぞプロテスト・ソング

キュウソネコカミ『NO MORE 劣化実写化』

2017年08月23日発売

キュウソネコカミ NO MORE 劣化実写化
この表題曲がライブで初披露された時は、聴いて大笑いしながらも、「でもリリースされる頃には、世の中的にこの波が終わって落ち着いてるかもなあ」と思ったりしたものだが、幸か不幸か、落ち着くどころかよりいっそう激化していく中に放たれることになりました、シングルとして。タイトルどおり、マンガが片っ端から映画化されることへの疑問を歌った曲。SNSとかで誰もが綴るようなネタを、真正面から堂々と、ラウドな音と共に、大きな声で歌うことでおもしろさを勝ち取ってきたキュウソネコカミ、その王道っちゃあ王道なのだが、そのわりに1回聴いて笑っておしまいではない耐久仕様度の高さがあるのは、「真剣にそう思っている」からなのだなあ、と、じっくり聴けば聴くほど思う。政治に憤ることとマンガ実写化に憤ることの間に温度差がない。「ネタになるから」だけでなく、本当に憂いているから歌にする。その核には「愛がないなら触るな」というごくまっとうな思いがある、そこがいろんな意味で普遍性につながっている、だから飽きないのだなあ、と。こういうことをやるたびに信頼が増します。(兵庫慎司)

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