9年ぶりの、ぼくらのアルバム

ダッシュボード・コンフェッショナル『CROOCKED SHADOWS』
発売中
ダッシュボード・コンフェッショナル CROOCKED SHADOWS
90年代末に音楽活動をはじめ、ニュー・ファウンド・グローリーや、ファーザー・シームズ・フォーエヴァーに参加してきたクリス・キャラバがスタートしたダッシュボード・コンフェッショナル。00年代初頭にメインストリームに多くのエモ、パンク・バンドが進出したが、なかでもダッシュボード・コンフェッショナルは、ライブがはじまるやキッズの大合唱が響きわたり、繊細な10代の心の支えとしてカリスマティックな人気を誇った。そのバンドが、9年ぶりのアルバムをリリースする。

瑞々しいグッド・メロディ、すぐにでも口ずさめるキャッチーさと心強いエモーショナルな言葉と温度をもった歌、パンキッシュで歌心が冴えるサウンド。このバンドの肝となるポイントは押さえつつ、前作『ALTER THE ENDING』以降に培ったクリスのソングライターとしての新たなテイストや興味、表現の年輪を感じさせる優しくも強い曲が並ぶ。テンポは抑えめでアコースティックな風合いは、初期のヴェイグラント・レコード時期も思い起こさせて、嬉しい。あの頃半べそで歌っていたキッズに、少し大人になったあなたに響く歌だ。(吉羽さおり)
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