沖縄出身のティーンエイジ女性トリオ・ステレオポニーの2ndシングル。取材で若い女性たちに会うたび驚くことだが、生まれてあまり時間のたっていない人間って、眼球の白い部分が本当に綺麗な色をしている。十年たち、二十年たち、この世の色んなものを見てしまった眼球は、ああいうクリアな色ではいられない。しょぼん。綺麗な瞳で見つめた「世界」のはじけるような新鮮さ、痛みのあざやかさに度肝を抜いた。青いっちゃあ青いんである。フレンドリーなメロディーと溌溂としたロック・サウンドは、勢いだけで飛び出してきたような速球感があるし、リリックの起承転結にもやや、安易な整合性を感じるところもある。でも、若さって七難を隠すんじゃあ! 疑いのないストレートなポジティビティこそが、大人のジメジメしたアイロニーを切り崩してくれることもあるし。その意味では、多いにマゾヒスティックに楽しめた。カップリングの“ステレオポニーの旅は続く”はバンドのテーマソング(?)的な力強いアップテンポ・チューン。なんか80年代後半の邦楽ガーリィロックのノスタルジーを感じてしまったな。(小田島久恵)