理屈を追い抜いてゆく感情の形

LiSA『愛錠』
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LiSA 愛錠
英BBCで放送されたクライムサスペンスを、日本でリメイクしたTVドラマ『13』。LiSAが歌う主題歌はダークで重々しいバラードテイストであり、配信シングルとしてリリースされた。複雑にもつれ入り組んだ人間模様と、そこに立ち込めるドロドロとしたエモーションを描いている。「ドロドロとした」というのは、激しく感情が渦巻いていることはわかるのに、その感情の根拠が謎に包まれていて引っかかる、という意味である。ドラマのストーリーが進行するにつれ、錠前が開くようにその謎の部分が明らかになるのかもしれない。理屈や論理に優先して感情の強さを表現することができる、そんな音楽の特性を活かした素晴らしい主題歌である。作詞はLiSA、作曲は草野華余子によるもので、“ADAMAS”、ロングヒットとなっている“紅蓮華”、そして“unlasting”と、近年のLiSAのシングル表題曲で続いてきた名タッグだ。また、ヴァースごとに巧みに変化してゆく江口亮のアレンジは、LiSAの歌の感情表現を異なるアングルで、立体的に浮かび上がらせる役割を担っており、この曲の深い奥行きを演出している。(小池宏和)

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