2013年の4thアルバム『CIDER ROAD』リリースツアーをリバイバルした、東京公演の模様を収録した映像作品。コロナ禍においても、感染対策を遵守しながらライブをやり続けているユニゾンだが、「やり続ける」だけではなく「ライブならではの可能性」も追求しているように見える。「Spring Spring Spring」ツアーに続くリバイバルツアーとなったこのツアーからも、それを感じる。

私は『CIDER ROAD』リリース当時のツアーにも足を運んだが、彼らが世の中に撒いた種が芽を出し始めた時期で、キャラクターや状況も重ね合わせて、この先どうなるのか？とドキドキ観ていた記憶がある。しかし、確固たる立ち位置を得た今のリバイバルツアーは、演奏や楽曲が純粋に飛び込んでくる。MCもリバイバルされているので、そぎ落とされていったところもわかる。そして、3人が解き放たれたようにめちゃめちゃ楽しそう。年月を重ねて、だから今があるのか！という答え合わせもできる。こういう側面は、ライブだからこそわかりやすく見えるのだと思う。変わらないままで変わった真実が、ここにある。（高橋美穂）

『ROCKIN'ON JAPAN』2月号より