ロックの可能性と熱情の塊

[Alexandros]『Rock The World / 日々、織々』
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SINGLE
[Alexandros] Rock The World / 日々、織々
すうっと息を吸い込むオープニングから、鬼のタッピングと手数の多いドラミングが畳みかけてきて、めちゃめちゃ(本当の意味での)エモを感じる。さらに中盤には、解きほぐすことができない複雑なアンサンブルが訪れ、そこからでも息を合わせられるんだ!と感動してしまうユニゾンがバシッと決まったかと思ったら、またまたド派手な展開に引き込まれ、怒濤の勢いで締めくくられる。演奏だけ聴くと、まるでポストハードコアのような激しさなのだけれど、口ずさみたくなる小気味よい歌詞とメロディが悠然と楽曲(特にサビ)を貫いているので、カオティックな印象に留まらない。ロックバンドだけが表現できるかっこよさを、キャッチーにスタイリッシュに昇華した楽曲だと思う。“Rock The World”っていうタイトルも光っているけれど、今もしフェスで演奏したら、すべてのオーディエンスの心をひとつにできるんじゃないかな。ロックに対するワクワクに、再び火を点けてくれる希望を感じる。日常に寄り添ってくれる、ゆったりした、でも凝りまくった“日々、織々”との大きな振れ幅も楽しい。(高橋美穂)

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