この改名によって「teto」というバンドの存在はリスナーの中でこの先、永遠に老いることも、汚れることもなく、宝石のような記憶として真空パックされたとも言えるが、本人たちはそんな聴き手のロマンにも感傷にもあまり付き合う気はなさそうな、傍若無人なロックンロールが2曲、ここにある。《無くしたものが多すぎて/忘れた、捨てたは覚えていない/大抵のものは必要がない/最初から無くても変わりゃしない》――バンドの宣誓的一曲“ROSSOMAN”で小池貞利はそう歌う。ロックンロールとは汚れていくものでも、失っていくものでもない。この世に生まれ落ちた時から、どれだけ洗っても落ちない汚れ、決して消えることのない喪失感――そんな場所から出発するものであることを、この2曲は思い出させる。存在の不安は消えない。だから、彼らは止まらない。(天野史彬)
失ったのではなく、そもそも失っていた
the dadadadys『ROSSOMAN!』
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この改名によって「teto」というバンドの存在はリスナーの中でこの先、永遠に老いることも、汚れることもなく、宝石のような記憶として真空パックされたとも言えるが、本人たちはそんな聴き手のロマンにも感傷にもあまり付き合う気はなさそうな、傍若無人なロックンロールが2曲、ここにある。《無くしたものが多すぎて/忘れた、捨てたは覚えていない/大抵のものは必要がない/最初から無くても変わりゃしない》――バンドの宣誓的一曲“ROSSOMAN”で小池貞利はそう歌う。ロックンロールとは汚れていくものでも、失っていくものでもない。この世に生まれ落ちた時から、どれだけ洗っても落ちない汚れ、決して消えることのない喪失感――そんな場所から出発するものであることを、この2曲は思い出させる。存在の不安は消えない。だから、彼らは止まらない。(天野史彬)