この1stフルアルバムは、1stEP『午後の反射光』以降の作品で彼が刻んできた命の蠢きを追体験するような流れを持つ、いわば君島の「個人史」を描いているとも言える一作である。本作は最後、怒りと混乱の異形のブルース“No heavenly”で幕を閉じる。ほとんど悲鳴に近い終わり方であると同時に、力ずくでドアを蹴破るような終わり方でもある。君島大空は、彼が見た地獄すらなかったことにはせず、その先に行く。(天野史彬)
(『ROCKIN'ON JAPAN』4月号より)
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