ポーティスヘッド、94年のデビューアルバム「ダミー」は衝撃だった。ジェフ・バーロウが作る暗くペシミスティックなトリップホップの空間の中で、ベス・ギボンズの歌声はその世界観を背負いながらも秘めた抵抗を感じさせるような、高い芸術性を誇っていた。

ソロとしての今回のステージ、やはりあの声は不変だった。
ギター、ベース、ドラム、バイオリンや管楽器、ビブラフォンなどと緊張感の中で絡みながら感情や詩情を歌い上げていく。
牧歌的な曲でも悲しみや諦めが宿り、シリアスな曲でも強い
輝きを放つ、やはり伝説の、凄いシンガーだ。
そしてシャイすぎてかわいかった。