彼らの歌には、いつも祈りが込められているように思う。その祈りもまた自分本位なものではなく、大切な誰かに向けられた美しい希望だ。彼らは、確かな未来などないこと、人は完全には理解しあえないこと、現実はどうしようもなく残酷であることを知っている。しかしそれでも、“ENCORE”で「君」の明るい未来を願い、互いにわかりあおうとすることを諦めないと“melody”で宣言し、“スターゲイザー”でうまくいかない現実を共に歩もうとしてくれる。だからこそ彼らの歌は、今この時代に必要な音としてまっすぐに響くのだ。(藤澤香菜)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年7月号より抜粋)
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