『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
3人だけで完結できるギターロックへ原点回帰した作品でありながら、当時よりも確実にレベルアップしたSAKANAMONに出会える1枚。ストレートな音に素直な想いを乗せたり、言葉とリズムで遊んだり、感性も技術も大人になった、あの頃とは違う3人を感じられる。なおかつ、「ライブ」をテーマにしっかりとコンセプティブに作りこまれているのも魅力的だ。リハーサルを“MIC CHECK ONE TWO”で始め、“DUAL EFFECT”でライブに突入、“すっぽんぽん”で打ち上げをしたあとには、“おつかれさま”で帰路につく。たった4曲で、ライブがある日の物語をイキイキと描いてみせるのだ。しかも、ラストにはSAKANAMONのアンセム、“TOWER”のライブ音源まで収録されている。会場の熱をそのまま閉じ込めた演奏、音声、シンガロング。描かれたストーリーとリアルな音を耳にすることで、SAKANAMONのライブに足を運びたくなるとともに、彼らはライブバンドなのだと改めて噛みしめるEPである。(坂井彩花)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年5月号より抜粋)
『ROCKIN'ON JAPAN』5月号のご購入はこちら