サンボマスターは美しい

サンボマスター『ラブソング』
2009年11月18日発売
SINGLE
サンボマスター ラブソング
初のバラードシングル。しかもタイトルはド直球の“ラブソング”である。サンボはこれまでもバラードの名曲をいくつも作ってきたバンドだが、正面切ってシングルにしたことはなかった。なぜか。きっと単純に、照れるからである。基本的に彼らの自己イメージは、ライブで見せるような、声を振り絞り、言葉を撒き散らし、3人が燃え尽きるまで前のめりに演奏する姿なのだ。しかし、もちろんそれだけではない。フロントマン・山口隆の声の美しさと珠玉のメロディセンス。アレンジもピアノとストリングスという、いわば王道バラードの領域にあえて踏み込んだ今作では、その才能がリミッターを外されたかのように爆発している。失った恋人への愛を描く歌詞も、独特の繊細な言葉選びはそのままに、URC的な文学性よりも男前さが前面に出て、よりポップに届きそうなものになっている。この美しさと王道感を彼らがどう引き受けて、ライブでも鳴らしていくのか。僕はそれが今から楽しみで仕方ない。ちなみにM2はスカのリズムに伊藤歩の女性ボーカルをフィーチャーした、サンボ節の進化形。こちらも必聴。(松村耕太朗)
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