それこそこの世界の暗黒の核心を見極めようとするようにヘヴィネスの奥底へ向けて鋭く斬り込んでいく速射砲リフと高速ビート! 混沌に混沌を塗り重ねた果てに一抹の希望を見出そうとする00年代型メタル/ヘヴィ・ロック・バンドの方法論とは対称的に、前作『デス・イズ・ディス・コミュニオン』よりもさらに殺傷力を増したハイ・オン・ファイアの3ピース・ストーナー・メタル・アンサンブルは、この世のあらゆるオプティミズムを片っ端から撃ち抜くようにブルータルに響く。メタリカ『デス・マグネティック』のミックスやスレイヤー『血塗ラレタ世界』のプロデュースなど現在のメタルの暗黒面を描き続ける名匠=グレッグ・フィデルマンを迎えたサウンドによって、悲劇と絶望に満ちたストーリーを描ききり、聴く者すべてを逃げ場のない轟音の壁へと追い込んでいく……鋼鉄の音塊をシリアスに鍛え続けることで、神や悪魔の抗い難い驚異にも迫ろうかという作品を築き上げてしまったハイ・オン・ファイア。世界丸ごと焼き払うような8分越えの1曲目“スネイクス・フォー・ザ・ディヴァイン”の時点で、もう圧勝!(高橋智樹)