なんと、難波章浩名義での初のフル・アルバムが発表される。ULTRA BRAiNやチベット/ダライ・ラマ支援の活動などが継続中かと思いきや、こういう新しいアクションになるとは驚きだ。ソロ名義ということはロッキンなエレクトロ・サウンドということになるわけで、僕は彼がULTRA BRAiN以前に行っていたTYÜNKやなんばあきひろ&宇宙船地球号などのエレクトロ路線がとても好きだったのだが、いきなりトラック・メイキングという部分で格段にレベルが跳ね上がっていることに気付く。更に、横山健がギターで、恒岡章がドラムスでそれぞれ一曲ずつ参加というトピックも。
ハイスタ後の再出発というムードもあったからか、これまではアッパーな曲調が多かった。しかし本作では、ダンサブルでキャッチーな点はそのままに、シリアスだったりダークだったりする曲が多く、そんなトラック群に呼応するように彼のボーカルも様々な表情を見せている。ときには、聴く者の耳をグイッと引き寄せるようなスポークン・ワードまでも披露。まったく新しい難波章浩の姿が、このアルバムにはある。(小池宏和)