ポーティスヘッドのジェフ・バーロウが見初めたブリストルのデュオ。昨年、彼が主宰するINVADAからリリースされたデビュー・アルバムが、世界展開も視野にドミノ傘下のレーベルから再発される運びとなった。ジェフといえば、ポーティスヘッドの『サード』や新バンドのビークなど、その近況からはノイズやドローンへの強い関心が窺える。なので最初はそっち系の音も予想したが、まったくの別物。遡ればポップ・グループからリップ・リグ&パニックやマキシマム・ジョイ、あるいは周辺のグラクソ・ベイビーズへと拡散したブリストル・サウンドの本流を意識させるクレイジーなパンク・ファンク。スモール・フェイセスなど60s英国ロック~ガレージやマカロニ・ウエスタンの影響も挙げられる展開の目まぐるしさとディープな音の広がり。紛れてそこはかと漂うスモーキーなサイケデリアは、やはりジェフの入れ知恵だろうか。もっともマッシヴやポーティスヘッドのようなダークなメランコリアは薄く、むしろ今風のダンス・ロックとして受け入れられそうなキャッチーさもある。日本盤のボートラにはジェフのリミックスを収録。(天井潤之介)