レモンヘッズのカバーまで!

マイス・パレード『ホワット・イット・ミーンズ・トゥ・ビー・レフト・ハンデッド』
2010年09月15日発売
ALBUM
マイス・パレード ホワット・イット・ミーンズ・トゥ・ビー・レフト・ハンデッド
日本でもちょくちょくライブは行ってくれていたが、リリースに関してはちょっと間が空いたので、もしかするとマイス・パレードは3年前のセルフタイトル作とベスト盤とで一度極まってしまったのだろうか?と勘繰っていた。すみません。とんだ間違いでした。これは素晴らしい新作である。意識的にせよ無意識的にせよ、マイス・パレードがこれほどポップ・シーンのど真ん中で音を鳴らしてくれることは後にも先にもない。いつの世も、音楽的に優れたアクトがトレンドの中心に君臨するとは限らないからである。

オープニングのアフロ・パーカッションに瑞々しいブラジル風ギターが重なり、そして沖縄系シンガー=キャロラインの穏やかながら芯の強い歌が泳ぐ。ブラジル風ソングライティングに接近し始めてからマイス・パレードの楽曲は独特のサウダーヂも吸収していたが、今回はより無国籍なミクスチャーぶりを増していて、アッパーに弾けるエネルギーが生まれている。嗚呼、やはり6月のTAICOCLUBには行っておくべきだった。アルバム終盤では、相変わらず交流が盛んなクラムボンの参加曲も収められている。(小池宏和)
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