再生ボタンを押すと、1曲目“Frozen Music”の地底に漂う様に響く不穏なベースが流れだす。得体の知れない、でも全く新しい生き物が産声をあげた様な、高揚感と緊張感が入り混じったイントロにまずヤラれた。
killing BoyはART-SCHOOLのフロントマン・木下理樹と、アートの結成メンバーであり、ストレイテナーやNothing's Carved In Stoneなどのベーシストである日向秀和が昨年スタートした新ユニット。セルフタイトルの1stアルバムはダークな世界観にポップのエッセンスを入れた木下のソングライティングに日向の肉感のあるセクシーなベースが絡み付いて、ダウナーなのに、ダンサブル。中でも、暗闇の中で踊るワルツの様なメロディラインにシンプルな音数のビートがゆっくり溶け合う“Perfect Lovers”の陶酔感や、トラックタイム2分たらず、突き刺す様なバンドサウンドが痺れる“Confusion”の覚醒感は凄まじく、気づけばどっぷりとkilling Boyの世界に浸かっている。日向のバンド脱退から7年。この歳月を経たからこそ誕生した、とても意味深く鮮烈な傑作。(山本恵子)