オーガニックなこの強さは異次元

Superfly『Mind Travel』
2011年06月15日発売
ALBUM
Superfly Mind Travel
表現にはすべからく相手に届くだけの強度が必要とされるが、そこでどのような強さを選び取るかはとても重要なことだ。過去2作がともにオリコン1位を記録したSuperflyのニューアルバム。ここで越智志帆は、新たな次元を提示する。これまでの楽曲は、“Alright!!”のように歌声のパンチ力を生かしたものと、“愛をこめて花束を”をはじめ女性的な柔らかさを感じさせる楽曲に大きく二分されていた。前者をロック、後者をポップと言い換えてもいい。だが、本作に至って、その中間領域ともいうべき新たな魅力が開拓された。“Fly To The Moon”“Sunshine Sunshine”“Wildflower”、これらの楽曲が持つサビは、従来の越智志帆であればパワフルに歌い上げたであろうインパクトを備えている。そういう意味で非常にSuperflyらしい楽曲なのだが、彼女はこれらの楽曲に、力業よりも繊細な呼吸と温かな歌声を与えた。結果として楽曲は、太陽と酸素を存分に浴びた伸びやかさと、大地に根を張る揺るぎない強さを獲得している。楽曲と歌声の有機的な結びつきが生み出した、新次元のSuperflyがここにある。(井上智公)
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