家入レオは音楽で救われることの喜びを知っている女の子であり、だからこそ自分が唄うべきメッセージについてもとても自覚的である。そして更に、その歌が多くの人の耳に触れる為にどうあるべきかを考えられるクレバーな女の子でもある。デビュー曲“サブリナ”は、そんな彼女ならではの傑作だったが、セカンド・シングル曲“Shine”もシリアスでピュアなムードいっぱいのミディアム・ナンバーに仕上がっている。夜の中で、街の中で、愛を探して、光を探す。そんな若者の心情を、わかりやすく力強い言葉で綴り、繊細な声で丁寧に表現しようとする姿勢は前作から貫かれており、まだ高校生ながらアーティストとしての揺ぎないスタンスを感じさせてくれる。家入レオは歌の中で自分探しなんかしてなくて、何より《You can shine》というひとつの答えをちゃんと輝かせながら《君のそばにいるよ》と唄い放つことができる。それはとても頼もしいことだ。今後も、その使命感と豊かな感受性と、少し強がりなほどの前向きさで、多くの人の力になり得る屈強のポップ・ソングを生み出していってもらいたい。(上野三樹)