前々作『ガーデン・ルイン』でバンド感および歌モノ感を強調した方向にトライした後、反動が出たと思しき前作『キャリード・トゥ・ダスト』は集大成的にキャレキシコ・サウンドを極めた作品に仕上がっていた。そして、共同プロデューサーの発案によりニューオリンズ・レコーディングを敢行(※タイトルの『アルジアーズ』とは、本作が録音された場所の名称)した今作は、再び新たな挑戦を感じさせる内容だ。前々作での試みは、うまくいったのかそうでないのか判断つきかねるような感触もあったが、今回は音楽の宝庫と言われる現地の空気から刺激を受け、これぞキャレキシコというフィーリングを存分に残しつつ、いっそう多彩な音楽要素を自然な形で取り込むことに成功している。(鈴木喜之)
さらに古きを温め新しきを得る
キャレキシコ『アルジアーズ』
2012年10月17日発売
2012年10月17日発売
ALBUM
前々作『ガーデン・ルイン』でバンド感および歌モノ感を強調した方向にトライした後、反動が出たと思しき前作『キャリード・トゥ・ダスト』は集大成的にキャレキシコ・サウンドを極めた作品に仕上がっていた。そして、共同プロデューサーの発案によりニューオリンズ・レコーディングを敢行(※タイトルの『アルジアーズ』とは、本作が録音された場所の名称)した今作は、再び新たな挑戦を感じさせる内容だ。前々作での試みは、うまくいったのかそうでないのか判断つきかねるような感触もあったが、今回は音楽の宝庫と言われる現地の空気から刺激を受け、これぞキャレキシコというフィーリングを存分に残しつつ、いっそう多彩な音楽要素を自然な形で取り込むことに成功している。(鈴木喜之)