昨春にリリースしたアルバム『MASTER LOW GO』以来の音源となるニューシングル。これ、実際に初回受注限定生産盤には2WAYトートバッグも付いてくるのだが、ほんとに福袋みたいに、開けてビックリの新局面が詰まっているのだ。まずは、ソロ・キャリアにおいて、初めて日本語詞を歌っているのである。しかも、2曲も! 1曲目の“なな”(正式表記は「七」が3つの漢字一文字)は、オープニングに相応しい、勢いのあるインストで半ばまで進んでいくと、ふっと《めまぐるしい展開/次々続くこの難題》と、メッセージ性の強い日本語詞が現れるという展開。そして、2曲目のタイトルチューンで、鉄板のイッチャン節に沸き上がったかと思うと、3曲目の“KI-KI-SU-GO-SU”が、また驚きのナンバー。心の声のようなストレートな日本語詞が、いつになく切々としたメロディで歌われているのである。さらに、4曲目はタイトルチューンのアコースティック・ヴァージョンということで、これまた新鮮。……しかし、最も特筆すべきは、その全てをイッチャンが違和感なく、自然に鳴らしきっているところ。改めて、進化し続ける姿勢に脱帽だ。(高橋美穂)