新しいドアをハンマーで叩くよう

plenty『ACTOR/DRIP/ ETERNAL』
2012年11月07日発売
SINGLE
plenty ACTOR/DRIP/ ETERNAL
plenty、8月リリースの『傾いた空/能天気日和/ひとつ、さよなら』以来となる4枚めのEPは3曲とも初めての英語タイトルで、しかも3曲ともこれまでにないほど力強いサウンドと歌詞を備えている。尖ったギターリフとシンバルが強烈に耳に残るドラムは、もう一度殻を破り去ろうとするタフなモチベーションを物語っている。前作の“傾いた空”で歌われていた《終わりの先》こそが、ここで明確に音像化しているのだ。ヘヴィなグルーヴが新鮮な“ACTOR”では《さあ、新しい姿で羽ばたいてみせて》と変化を望み、plenty流グランジ・ナンバーとでもいうべき“DRIP”では《おかわりが欲しくてさ 後先など考えてらんないでしょ》という自分自身を《欲望の中毒者》と断言し、ラストの“ETERNAL”では《瞳の前の風景は 僕を落ちつかせない/まばたきの後ろには 二度と戻れない》と時の狭間で身じろぎしながらそれでも《見せて…》と何かを求め続ける。そう、plentyは明らかに新しい何かを求めている。それに手を伸ばさんとする「今」がこの3曲だ。どんどん変わっていくplentyを、僕は見たい。(小川智宏)
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