絶望にも似た覚悟

Predawn『A Golden Wheel』
Predawn A Golden Wheel
きっと、自分のやりたいことだけをコツコツとやり続けているのだろう。Predawnが全曲/全パートを自ら奏で、セルフ・レコーディングした今作『A Golden Wheel』にはアコースティック・ギターを中心としたアレンジにアナログ的な手触りのあるサウンド、そして聴けばたちまち彼女のまどろみの中へと誘われるような英詞で綴られた歌の世界が広がっている。しかし何ひとつ背伸びしたような感じも、コンセプトで固め上げた感じもない。自然な佇まいで、彼女の音楽は私たちを様々な色彩や時間や場所へ運んでくれるのに、彼女は何処へも行っていない感じがする。ただ、そこにいる。そのことを彼女も受け入れ、少し哀しいような表情で歌っているのがPredawnの凄味であり魅力だ。男性にはなかなか到達できない女性ならではの絶望にも似た腹のくくり方みたいなものがある。彼女のことを支持している多くのアーティストが男性であることも頷ける。既にライヴでも定番となっている曲も多く収録された今作。本当に待望の、約3年ぶりのリリースでファースト・アルバムだというところも実にマイペース。(上野三樹)
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