道は見つけるのではなく作るもの

パラモア『パラモア』
パラモア パラモア
前作『ブラン・ニュー・アイズ』が鳴らしていた感情と衝動の軋みそのもののようなシリアスな空気感から比べれば、約3年半ぶりとなる今作に吹き荒れるポジティヴィティには誰もが驚愕するはずだ。が、逆に言えば『ブラン~』は、結果としてジョ
シュ&ザックの脱退を招いたバンド内の混乱を示す警鐘のようなものだったし、それを踏み越えたヘイリー/ジェレミー/テイラーだからこそ提示し得る意志と覚悟の音が、セルフ・タイトルを掲げた今作には凝縮されている。リード曲=M2“ナウ”でのヘイリーの絶唱は一瞬一瞬生命力を極限炸裂させるような熱量に満ちているし、ヘヴィな音像のダイナミズムは混沌ではなくバンドの進むべき道を照射するように逞しく響いてくる。M4“デイドリーミング”の爽快な疾走感。M12“プルーフ”のパワフルな躍動感。そして、インタールード含め17曲に及ぶ今作を締め括る壮大な楽曲を、3人の新生パラモアは“フューチャー”と名付けた。かつてカラフルなパンク感と表裏一体に存在していたノー・フューチャーな焦燥感はここにはない。新しい扉の向こう側の景色を自ら描いてみせた力作。(高橋智樹)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on