忘れらんねえよのロックとは、誤解を恐れずに言えば、ひとりになるためのロックだと思う。ついにリリースされる2ndアルバム『空を見上げても空しかねえよ』を聴いた今でも、その考えは変わらない。空を見上げても、空は君を包んでなんかくれない。希望が浮かび上がってくることもない。そこには結局自分しかいない。だからこそ、ひとりで立ち上がるしかないんだ。《戦う時はひとりだ(略)君に何ができる》。3人の血と汗が滲むがむしゃらなロックはアホみたいな熱量を放ちながらそんなこと伝えてくる。そしてそのすぐ隣では、彼らと同じようにもがいている非リア充な人々の可能性を、それでも1ミリの疑いも無く信じようとする思いが光り輝いている。《世界は僕らのために変わんだ》――そう言い切る覚悟とでも言おうか。燻る人々の中にある何かを信じ切ることで生まれる無敵感。すべての楽曲がそんな無敵感に包み込まれている。「クソバンド」の衣を脱ぎ捨て、そのメッセージを過去最高にシリアスに、真っ向から鳴らし始めたニューアルバムを携え、いよいよここから彼らの新しい物語が始まる。追いかけるぞ。(塩澤淳)