ただ音の塊をゴロリと投げ出すのではなく、?き出しのラップとビートを端正に纏め上げたプロデューサー陣の仕事は見事だ。M.I.A.作品の要所要所に携わってきたスウィッチは、本作でも優れた働きを見せている。彼が手掛けた歌モノ〝カム・ウォーク・ウィズ・ミー?や、ザ・ウィークエンド客演の〝エクソダス?辺りで求心力の強いポップ・センスが発揮されているのは周知の通りで、一方の表題曲〝マタンギ?などパンチの効いたベース・ミュージック曲とのバランスが保たれている。そして絶妙なフレイヴァーを醸し出すのはもちろん、仏教音楽やバングラなどを下地にした、エキゾで中毒性の高い旋律の数々だ。「個」丸出しの表現で目一杯エンターテインするM.I.A.がこれである。(小池宏和)
丸腰の戦士は阿修羅と化すのか
M.I.A.『マタンギ』
2013年11月20日発売
2013年11月20日発売
ALBUM
ただ音の塊をゴロリと投げ出すのではなく、?き出しのラップとビートを端正に纏め上げたプロデューサー陣の仕事は見事だ。M.I.A.作品の要所要所に携わってきたスウィッチは、本作でも優れた働きを見せている。彼が手掛けた歌モノ〝カム・ウォーク・ウィズ・ミー?や、ザ・ウィークエンド客演の〝エクソダス?辺りで求心力の強いポップ・センスが発揮されているのは周知の通りで、一方の表題曲〝マタンギ?などパンチの効いたベース・ミュージック曲とのバランスが保たれている。そして絶妙なフレイヴァーを醸し出すのはもちろん、仏教音楽やバングラなどを下地にした、エキゾで中毒性の高い旋律の数々だ。「個」丸出しの表現で目一杯エンターテインするM.I.A.がこれである。(小池宏和)