いきなり無茶なこと言うけど、もし初期のビートルズが今の日本にいたら、こういうバンドをやってたのかもしれない。とにかくライヴハウス周辺で今一番バズってる名前というか、今後1年以内に間違いなく大成長を遂げる筆頭株。それがこの超絶なポップ感覚と確かなプレイヤビリティを持つ4人組ギターロックバンドKEYTALKだ。2010年からインディーでリリースを開始し、ここで満を持してのメジャーデビュー・シングルは4曲入り。ヴァースごとに畳み掛けるようにキャッチーなメロディをぶつけ合うツインヴォーカル。聴いて1秒で全身が踊りだす高速BPMのビート。そして、それだけじゃないぜと言わんばかりに切なく歌い上げられる、ミドルテンポのバラード。正直、どの曲がタイトルソングになっても全く違和感のないハイクオリティ・ポップが4つ詰め込まれているのだが、恐ろしいのはメンバー4人中の3人が、それぞれ全く遜色のないソングライターとして機能していること。そして、自分たちの持つポップな才能を、気負いなく楽しんでいるのが伝わってくることだ。ワクワクするぜ。(松村耕太朗)