タイミングが追悼盤みたいになってしまったが、ルー・リード自身もジョン・ケイルとともにちゃんと監修作業に携わっている45周年記念盤。ファーストは6枚組だったが、こちらは2日間で録音されただけあり、さほどボーナス素材がないのか(〝ザ・ギフト〟の未発表ヴァージョンは、それぞれ語りとバック・トラックに分けただけ?)3枚組だ。まずファンの注目はディスク2のモノ・ヴァージョンだろう。バナナのモノラルが評判よかったこともあり、こちらも期待していたが、確かにその音像は新鮮で興味深く聴けた。ただ、今回ステレオもリマスターされているのと、フリーキーに振り切れた音楽性なだけに、よりブッ飛んだステレオ版の方が自分は好みかもしれない。そしてディスク3のライヴ音源は、彼らと隔絶しているはずのブルーズとか、60年代サイケをうっすら感じとることができて、これまた興味深い。
各ボーナス要素と聴き比べることで、このヴェルヴェッツ究極系とも言えるセカンドが、リードとケイルの才能がぶつかり合う偶発性を超えて、粗暴な勢いのみでなく強い確信のもとで必然的に生み出されたのだと、より深く実感できた。(鈴木喜之)