街の片隅を潤す美しい音

indigo la End『あの街レコード』
2014年04月02日発売
MINI ALBUM
indigo la End あの街レコード
ゲスの極み乙女。でもメジャーデビューする川谷絵音(Vo・G)のもうひとつのバンドindigo la End。今作で描かれているものを端的に示すならば、それは「何者でもない人々の物語」とでも言うべきものだ。悲しもうが傷つこうが社会的には何の影響もない上に、周囲の殆どにとってどうでもいいのが大半の人々の人生。しかし、たとえそうであったとしても、個々の心の内は天変地異級の重大なドラマの連続だったりする。そういう物語を本作の曲たちはシャープに抉っている。ファルセットを絶妙なポイントで一瞬繰り出す独特な歌唱法を交えつつ名も無き人間が体験する一期一会を瑞々しく浮き彫りにする“夜明けの街でサヨナラを”。忘れられない存在の残像を鮮やかな色彩と共に描く“染まるまで”などは、一定の年齢を越えた人間ならば、自分の体験と重ねてしまう部分が必ずあると思う。メロディの圧倒的な良さは勿論だが、あらゆる音像や音色が絶妙な味付けであり、フレーズ同士の絡み合いが醸し出すムードやノリも最高にかっこいい。indigo la Endのサウンド、演奏の表現力も堪能出来る1枚だ。(田中大)
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