祝・ORANGE RANGE結成15周年! コラボベスト『縁盤』に見る無限の可能性とは(2)

普通のアルバムでも、曲順考える時は、内容のこだわりっていうよりも音の流れだけで考えるようにしてる。今回も、ほとんど雰囲気で決めた

NAOTO 僕は“Silent Night”とか“Walk on”とかで――三線とかエイサーとかやってるんですけど。やっぱり、すぐ沖縄っぽくなるんだなって改めて思いました。別に沖縄音階使ってるわけじゃないし、太鼓もそんなめちゃくちゃフィーチャーしてるわけじゃないんだけど、一気に。沖縄の人だからか知らんけど。でもやっぱり、そういう力持ってる楽器がいっぱいあるんだなっていうのは再確認できたというか。

――自然な繋がりを大事にするとどうしても沖縄色が強くなるわけで。改めてずっと沖縄を拠点に活動し続けてるバンドなんだなあと思ったわけですけど。

NAOTO 結果、沖縄の人たちが多くなりましたしね。

HIROKI 沖縄の音楽のパワーを思い知らされたというか。安次嶺希和子ちゃんとか、リュウグウノツカイとか、結構女性コーラスってうちらの曲の中では肝だったりして。昔の曲って女性コーラスたくさん入ってたし。そういう意味では今回、全然雰囲気とか色は違いますけど、やっぱ大事だなって改めて思いましたね。

――終盤の、“one”からの、ファンクラブツアーで録音したファンの歌声と安次嶺希和子さんのコーラスを入れた“SP Thanx”、その後の琉球國祭り太鼓とヴァイオリニストのARIAさん、安次嶺さんが参加した“Silent Night”の流れ、すごくいいですよね。

YAMATO これはもうNAOTOがどうしてもこれでって。

NAOTO 曲順考える時は、内容のこだわりっていうよりも音の流れだけで考えるようにしてるので、普通のアルバムでも。今回も、深い意味はなくほとんど雰囲気だけで決めたんですけど、この流れでいきたいなと思いましたね。

事前にやったアンケートで、意外とバラードの曲への票が多くて。それで新曲の“ここにいるよ”は、ミディアムテンポでシンプルなギター、ベース、ドラムでいきたいっていう方向からメロを作っていった

RYO 僕は――SASSYやっぱすごかったですね。ライブで一緒にやっててすごいなとはいつも思ってたんですけど、実際スタジオで“鬼ゴロシ”の録音見た時にビビりましたね。改めて「こいつはすごい」と思って。ずっと口が開いてたました。

――ゴリゴリですもんね。

RYO ほんと、ずっと見惚れる感じでした。

――SASSYさんとは、そもそもHIGH and MIGHTY COLOR時代から長いですもんね。

YAMATO 学生の頃っていうか、僕たちが結成していろんなイベントに出る頃にはもうよくSASSYも同じイベントに出てたりしてて。昔から手数もすごくて。すごいやつがいるなってなってたのは未だに覚えてる。

――そういう記憶もそうですが、自分たちが沖縄で歩んできた実感が強くあったんじゃないかと思うんですけど。どこかで東京に拠点を移してたらどうなってたと思いますか?

YAMATO どうですかねえ。手数が多くなってるかな(笑)。

NAOTO あっちのほうの(笑)。

YAMATO 口数も多くなって。

HIROKI 駄目だったんじゃないですかねえ。潰れてたと思います。

YAMATO 地元愛が強すぎるんだと思います。ほんとに生まれ育った環境っていう。自分が知ってる道、景色、お店だったり。で、友だち、家族っていう環境が、やっぱ自然と居心地が良くて。だから、割りきれるじゃないですけど、仕事を東京で頑張って、沖縄に帰って休んでっていうのが、人一倍強いってういうのかわからないですけど。県民性はあると思う。

――最後には、プロデューサーのシライシ紗トリさんとコラボレーションしたバラードの新曲“ここにいるよ”が入っていて。

YAMATO シライシさんとはデビューの時からずっとやってきて。ここ6~7年くらいはやってなくて。今回やる曲は過去の曲が多いから、この先を見据えた意味でも、いい機会だから久しぶりにやりませんかとオファーをして。シライシさんも「とってもやりたかった」みたいなことを言ってくれて。じゃあ新曲やりましょうみたいな流れになりましたね。

――ここまで今の自分たちのことをそのまま歌ってる曲って初めてですよね。

YAMATO もともとは、事前に公式サイトでやっていたアンケートも結構モチーフにしてて。意外とバラードの曲への票が多くて。それを求められてるのかなっていうことからも、ミディアムテンポでシンプルなギター、ベース、ドラムでいきたいっていう方向からメロを作っていって。ここ何年か自分たちでやってきて、メンバーそれぞれが自分の担当じゃない部分をやるようにはなってきて、それはそれでとってもいいアイデアで自分たち自身も大きくなってきたと思うんですけど。ちょっと忘れかけてたものじゃないですけど、シライシ節がどうしても欲しくて。それでシライシさんが「今の自分たちを歌うのってどう?」ってアイデアを持ってきて。「そういう考えは僕たちにはなかった」っていうとこから広げていった感じです。やっぱり客観的に見てくれるし、それぞれの引き出しをほんとにきれいに開けてくれる人で。ほんとやって良かったなと改めて思う。

NAOTO 歌詞については、今まではボーカルの3人一緒っていうか、ひとつのテーマに対してそれぞれの捉え方を書いてて。繋がってなかったとしてもそれが個性だからっていうのはあったんです。でも今回は、それぞれ捉え方は違うかもしれないけど、もっと5人で細かく詰めていこうとして。今後の僕たちを見据えた――もっともっと細かく、5人が5人、曲をすべて把握する。すべて同じことを言えるような作り方をしていきたいって思いもあって。だから、大変ではあったんですけど、だいぶ詰めて詰めて、とてもいいものができたのかなって。

提供:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント

企画・制作:RO69編集部

公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする