ドラマチックアラスカ・ヒジカタ×Shout it Out・山内スペシャル対談! 「このバンドでなければならない」理由を語り合う

ドラマチックアラスカ・ヒジカタ×Shout it Out・山内スペシャル対談! 「このバンドでなければならない」理由を語り合う


ドラマチックアラスカは「この4人だな」って思った(ヒジカタ)


ヒジカタ 最初に会ったのはFUZZ?

山内 はい。三国ヶ丘FUZZのイベントですね。

ヒジカタ 何年前やろな?

山内 3、4年前ですね。僕が高3か高2の頃ですので。軽音楽部のやつらに、めっちゃ自慢しましたもん。「俺、ドラマチックアラスカと同じイベントに出る!」って(笑)。地元枠みたいなので呼んでもらっただけで嬉しかったんです。

ヒジカタ Shout it Outは、俺らの17、18歳の頃とは違ったものが光ってて、「後々、大きくなっていくんかな」っていう輝きを感じてたよ。

山内 ありがとうございます。その後にライブを観に来てくださったことも覚えています。

ヒジカタ 「十代白書」?(関西のライブハウスプロデュースによる、十代才能発掘プロジェクト)

山内 はい。決勝まで行って、その時にめっちゃ褒めてもらったんです。

ヒジカタ そこから3、4年経って、お互いにメンバーも変わり(笑)。

山内 そうですね(笑)。

ヒジカタ やっぱり人が入れ替わるって大変なことやから。俺らはサポートでやってもらった期間が短くて、そのまま新しいメンバーとしてふたり(サワヤナギマサタカ、タケムラカズキ)を迎えたけど、Shout it Outはメンバーふたりとサポートふたりだから、その違いとかも今日は話そうと思ってるんやけど。

山内 はい。

ヒジカタ 俺は自分自身のことを振り返ると、「メンバーがふたり」っていう画で見せ続けることに対しての焦りや不安もあったのかなと感じるんやけど。その辺に関してShout it Outはどう? サポートと一緒にライブとかをやっても、バンドは4人で音を鳴らしてるつもりやん? でも、アー写はふたりやし。

山内 お客さんの捉え方は、変わりますよね。でも、そういう不安とかもあるんですけど、それ以上に、思うところもあるんです。例えば、僕はバンドにおいてめっちゃわがままなので、新しい要素を入れるために生じる妥協を、マジでしたくないんですよね。

――ドラムの細川さんは2015年12月に加入したわけですけど、その時はそういう妥協が生じなかったわけですね。

山内 はい。初めてドラマチックアラスカと共演した頃から今に至るまでの間で、僕以外のメンバーが全員変わっているんですけど、(細川)千弘が入った時は、すんなり自然な形でメンバーになってもらうことができたんです。その経験があるからこそ、新しいメンバーに入ってもらうことへの自分の中でのハードルが上がっているというか。技術的なことを求めるというよりは、一緒にいて自然で、「ずっと一緒にやってきたのかもしれない」という錯覚が持てるような人とやりたいんです。そういう人と出会えるまでは、今みたいな感じなのかなと思っています。

ヒジカタ ドラマチックアラスカに関しては、「この4人だな」っていうのがあったな。人間が半分入れ替わったから、ほぼゼロから始めた感じやったけど。だからこの1年くらい、誘われるライブはほぼ全部出た。年間80から90本くらいやって、ようやくバンドとして形になってきたのかなと。

山内 僕らはメンバーがやめてから1年ちょっと経ちますけど、じっくり考える余裕もないくらいいろいろな活動をやってきました。それも新しいメンバーを入れられてないひとつの要因なのかもしれないです。メンバーの脱退って、いろいろ考えなきゃいけないタイミングだと思うんですけど、僕らはその先のライブとか、様々な活動が決まっていて、悩んでいる余裕もなかったというか。

ヒジカタ もしスケジュールに余裕があって、いろいろ整理できる状況だったら?

山内 もしそうだったら、あらゆる活動を全部止めて、めっちゃ考えていたと思います。

ヒジカタ 休止とかもあり得た?

山内 そうかもしれないです。いろいろやらなければいけない状況だったから、今こうしてやれているというか。なんとなくふたりでやり続けたら、やれてしまった(笑)。今となっては、それで良かったと思っています。

「バンドを誰のためにやってるのか?」って考えることが増えた(山内)


ヒジカタ Shout it Outは、初めて組んだバンド?

山内 そうです。

ヒジカタ 俺も初めて組んだバンドがドラマチックアラスカ。ドラマチックアラスカって、俺のバンド人生でもあるんだよね。曲を作り始めると同時にこのバンドを始めたから、それをやめてしまうというのは、自分の音楽人生、バンド人生を裏切るような感覚。だから解散とかは考えなくて、焦りはありつつも時間をかけて改めて組み直そうという気持ちだった。でも、いろいろ考えたなあ。「誰のために続けてるんやろ? ふたりになってまで、何のために続けてるんやろ?」ってなった瞬間はない?

山内 「こうやってふたりでやれているのは自分たちの力だけではなくて、周りでサポートしてくれる人たちがいるからだ」というのは、最近になって強く感じることが多いですね。そこから「誰のためにやってるのか?」っていうのを考えることが増えました。いろんな方向を見るようになったんです。そして、「支えてくれたお客さんがいてくれた」ということも、前以上にちゃんと考えるようになっています。だから「誰のために?」っていうことに関しては、「関わってくれている全員」っていう気持ちですね。

ヒジカタ 応援してくれてる人たちがいないと続けてる意味はない。だから今の俺らは、応援してくれる人たちのために続けてる気持ちが強くあるな。「メンバーチェンジ」っていう一見ネガティブな情報が出ると、そのことによって離れていくお客さんもいるわけやけど、それでも残ってくれたお客さんは、ドラマチックアラスカやShout it Outやなきゃあかん人たち。だから、お客さんの濃度はめっちゃ上がってると思うねん。この先も応援してくれる人たちやと思うから、そういう人たちの気持ちに応えたい。

――音楽はひとりでやることもできるわけですけど、それでも続けたくなるロックバンドの魅力って何だと思いますか?

ヒジカタ バンドってたしかにいろいろありますよね。なかなか結果が出ないことによって内向きの変なエネルギーが生じて、何かがおかしくなっていくこととかもありますし。でも、そういうことがあっても続けている先輩たちって、すごくかっこいいんです。僕は「このバンドをやめるというのはバンド人生を裏切ること」ってさっき言いましたけど、「やめたくないから続けてる」っていうか、「やめる」ということが選択肢にないんですよね。偶然同じ時代に生まれて、偶然違う楽器を選んで、一緒にやってるっていうのは、バンドならではなのかなということも思います。もし俺がベースやってたら、彰馬とバンドやってたかもしれんし。

山内 そうですよね。

ヒジカタ 違う楽器を選んで、似たような趣味やから集まって、わざわざ同じ4分間くらいの中で一緒に音を鳴らしてる……っていう重なり合いは、ものすごい偶然な確率でできてることなんやろなと思うんです。夜に高速道路を走ってると、マンションの明かりとか見えるやん?

山内 はい。

ヒジカタ 俺、あれ見るとめっちゃエモくなる。まったく知らんし、おそらくこの先も出会うことがない人たちの生活がその光の下にあって、それが日本中に宇宙の星みたいな数だけあって、その人それぞれの悩みとかがあるわけやから。そういう人の中の何人かと集まってしまっているっていうのは、すごいことなんですよね。それはメンバーもそうやし、お客さんもそう。音楽があったから接点を持てた人たちって、すごい貴重やなと思います。だからバンドをもうちょっと続けたら、さらに予想してなかった出会いがあるかもしれないんです。「もうちょっと、もうちょっと」と思いながらやってきました。

――今おっしゃったことは、新しいミニアルバムに収録された“流星とアルカディア”ともつながるイメージですね。

ヒジカタ はい。“流星とアルカディア”は、まさにそういうことですね。

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