ステージの幕が開くと巨大LED画面がまんなかにひとつ、その左右に縦長のLED画面が4つずつというステージセット。中央LEDの上がブースで、石野卓球とサポートのagraphこと牛尾憲輔こと牛若丸剣(「というステージネームに本日からなりました」と開演直前に卓球がツイート)、ふたりともサングラス装着。そしてその真下、ステージ中央には、両手で青と白のパラソルを掲げたピエール瀧が立っている。
卓球、「オーイェー、めっちゃ平日! 電気グルーヴでございます!」とひとこと、“Hello! Mr.Monkey Magic Orchestra”でスタート。「ハローミスターモンキーマジックオーケストラ!」「ヘイ!」のコールでフロアが存分にジャンプしまくったところで、LEDに「KISS KISS KISS」の文字が何度も現れ、”Shangri-La”か!? と思わせて2曲目“Falliln’ Down”にノンストップでなだれこむ。という、始まり方でした。
以下、セットリスト。
02. Fallin’ Down
03. Missing Beatz
04. SHAMEFUL
05. 新幹線
06. 愛のクライネメロディー
07. Baby’s on Fire
08. スコーピオン2001
09. バロン ダンス
10. あすなろサンシャイン
11. カメライフ
12. TKO テクノ クイーン
13. Fake it!
14. Love Domination
15. FLASHBACK DISCO
16. ジャンボタニシ
17. N.O.
18. かっこいいジャンパー
(encore)
19. HAPPY BIRTHDAY
・セットリストをご覧いただければわかるとおり、全体の2/3ぐらいがここ最近のライヴでよくやる曲と時々やる曲で、1/3ぐらいがレアな曲。
特にレアなのは、まず、『VOXXX』収録の“愛のクライネメロディー”。これ、下手したら『VOXXX』リリース時のツアーでもやってなかったかも、ってことはライヴでやったの、もしかして初めて? というくらいレア(記憶違いだったらごめんなさい)。
あと、卓球ソロ曲の“Love Domination”をやったけど、2015年7月のリキッドルームでも、同じくソロ曲の“Stereo Nights”をやっていた。何か、そういうモードなのかもしれません。
それから、“TKO テクノ クイーン”の途中で、卓球が曲に合わせて有頂天の“一週間”を歌う、というような類いの小ネタもあり。ちなみに“一週間”、1986年に宝島から出たカセットブック『BECAUSE』の収録曲です。「あれ、今日ケラさん来てるのかな?」と、思わず終演後にTwitterを見ましたが、違いました。
アンコールで出てきてから約15分くらい、電気ワンマン恒例(最近では舞台挨拶でも恒例)、「石野卓球飲みながらMC」タイム。が、石野さんにつっこんだり軌道修正したりする役割の瀧さん、いつもより言葉少なで、「はー……」って黙る瞬間も、何度かありました。さすがに疲れたのだと思います。無理もないと思います。18曲ぶっ通しでやって疲れてない石野卓球ってなんなんだ。という不思議さもあります。
フロアを喜ばせ放題喜ばせ、アウトロのスチャダラパー“Trio The Caps”をサンプリングしてるところではその部分のリリックをLEDに連発で表示し、曲が終わると瀧の背中にピョンと飛びのり、おぶわれたまま姿を消しました。
あの去り方、かなりの萌えポイントでした。自分で書いてて自分が気持ち悪いが。
楽しみです。で、ぜいたくかもしれませんが、その前にオリジナルのニューアルバムなんか出たりすると、さらにうれしいです。(兵庫慎司)