SUM 41 @ 代々木第一体育館
2008.04.29 00:00
代々木第一体育館で観るライブは個人的に久々だったので、その大きさに改めて驚いたが、それ以上に、その巨大な空間を埋め尽くすファンの多さにまず感銘する。色々と紆余曲折を経たバンドだが、ファンはまったく離れていないのだ。休日というのもあるんだろうけど、17時というあまりにも健全な時間にスタートした本日の公演。スウェーデンからの次世代ポップ・パンクのネヴァーストアの熱いステージがいい感じで会場を盛り上げ、AC/DCが爆音で流れる転換時間を経て、18時に早くもSUM 41がステージに登場。しかも、いきなり“アンダークラス・ヒーロー”! SUM節満載の、去年リリースされた同名のアルバムからのリードシングルで会場は一気にピークに。でも、それより凄いのはデリックのはしゃぎよう。まだ始まったばかりだというのに、曲の途中に最前列で盛り上がるファンの中から“お気に入り”を次から次へと選んで、ステージにあげていったのだ。結局、あげられた10人ぐらいのキッズたちは最後までステージの脇で大暴れしていた。さらには“ザ・ヘル・ソング”、“モチベーション”と人気曲を立て続けに演奏し、序盤からガッチリとオーディエンスのハートを掴む。それにしてもこの日のデリックはぶち切れていた。他のバンドのように器用に日本語を操ったりはしないとはいえ、“アリガトー”は連発しまくっていたし、曲間、曲中とやたらとコール&レスポンスが多かったし、とにかく自分たちのライブを観に集まったキッズたちとコミュニケーションしようと必死だった。その熱意が会場の隅から隅まで届いていたのは一目(耳?)瞭然。マジで歌っていない人はいなかったのでは? 自分の周りの関係者席に座っている人たちまでが、ことごとくヒットチューンに合わせて大合唱していたような。かくいう自分も、“イン・トゥー・ディープ”、“オーヴァー・マイ・ヘッド”、“メイクス・ノー・ディファレンス”といった定番ソングは、つい口ずさまずにはいられなかった。そして、この日、一番の盛り上がりを見せた“スティル・ウェーティング”で一旦ステージを降りては、すぐに戻ってきてアンコール。“マイ・ディレクション”、“ファット・リップ”そしてこれぞSUMのライブの定番中の定番、デリックがドラムに周り、スティーヴがフロントを担うメタル・アンセムの“ペイン・フォー・プレジャー”。言うまでもなく、会場の興奮レベルは半端のないことになっていた。クソガキバンドはとっくに卒業し、これほどデカイ会場をいとも簡単にものにしてしまえるほど、アリーナ級のアクトとしてのステータスを築き上げたSUM 41。しかし、公演終了のアナウンスが会場に鳴り響いたとき、まだ20時にもなっていなかったのは、実に微笑ましかった。(内田亮)