ステージ転換の時点で「ボーイズ・ライク・ガールズ!」と怒濤のコールが巻き起こっていたフロアは、19:45にマーティンが登場して“ラヴ・ドランク”のイントロを歌い出した途端に瞬間沸騰! まだ2公演残っているのでセットリスト全掲載は避けるが、もちろん“ハート・ハート・ハートブレイク”も“グレイト・エスケイプ”もやるわ、2曲目でクラウド・サーファーが出現するわ、3曲目でEAST割れんばかりの大合唱が巻き起こるわ……と、アンコールまで含めきっかり1時間を隅から隅まで決定的瞬間で埋め尽くそうとでもするような、アグレッシヴなアクトだった。
一見コワモテ風ながら繊細なアルペジオからメロディアスなプレイまで自在にこなすポール(G)。16拍子のダンス・ビートもパワフルなハードコアのリズムもどっしりと叩きこなしていくジョン(Dr)。そして、ボーイズ・ライク・ガールズのソリッド&メタリックな音の手触りのカギを握るブライアンの重低音ベース。だが、十分に鍛え上げられた3つのパートに途方もないエネルギーを注ぎ込んでいるのは、紛れもなくマーティンだ。この日も襟つきシャツにマフラー巻いて、古き佳きアメリカの青春ドラマから抜け出してきたようなテイストの色白イケメン=マーティンだが、ひとたび曲が始まれば、むしろそのマーティン自身がポール/ブライアン/ジョンの3人を鼓舞していくようにステージ狭しと動き回っちゃあ、誰のマイクだろうと構わずに引っ掴んで絶唱し、挙げ句にはフロアにダイブ。そして、彼が全身から振り絞るポップなメロディが熱を増せば増すほど、バンドのサウンドはソリッド&タイトな破壊力を増幅させていくし、そんなハード・エッジな爆裂アンサンブルが、マーティンの歌をよりキャッチーなものとして輝かせていく……そんな無限ループは、ついに終演の瞬間まで留まるところを知らなかった。「シーユーベリースーン!」という満足げなマーティンの言葉を残して、20:45終演。
ちなみに。今回のジャパン・ツアーで3ヵ所ともオープニングを務めているのが、これまでにもヒューストン・コールズ/シャーウッドなど海外バンドのサポートをこなしてきた茨城・つくば発の5人組精鋭=stack44。Wギターを擁するゴリッとしたハード・エッジなサウンドを、FIN(Vo)のハイトーン・ボイスが高揚の異次元へと導いていく図は、明らかにボーイズ・ライク・ガールズ一点待ちのオーディエンスにも十二分にアピールするパワーを持っていた。今日は名古屋クラブクアトロ!(高橋智樹)