SCOOBIE DO @ 恵比寿リキッドルーム

SCOOBIE DO @ 恵比寿リキッドルーム - pics by 柴田恵理pics by 柴田恵理
SCOOBIE DO @ 恵比寿リキッドルーム
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SCOOBIE DO通算9枚目となるフルアルバム『MIRACLES』のレコ発ツアー「Funk-a-lismo! Vol.7」の6本目。近年は恵比寿リキッドルームで行われることが半ば定例化しているSCOOBIE DOの東京ワンマンだが、ツアー序盤の山場となるこの日はなんと、川崎太一朗(Tp)、栗原健(Sax)、廣瀬貴雄(Tb)によるホーン・セクション=ミラクルホーンズと、2006年の野音以来の共演となる高野勲(Key)をサポートに迎え、総勢8名のスペシャルな布陣でライヴを行うビッグ・サプライズが用意されていた。これには当然フロアを埋め尽くすPLUS ONE MORE(スクービーファンの通称)達は大喜びで百人百様のバラバラのステップを刻み、コヤマシュウ(Vo)が言うところの場内を包む「統一感のない一体感」が、スタートからクライマックスまで留まることなく上昇軌道を描き続けた凄まじい夜だった。

※今後もツアーは続きますが、本レポートには一部のセットリストやMCの内容が記載されています。これからツアーに参加される方は、ネタバレに十分ご注意ください。

定刻を少し回った18時10分。「Funk-a-lismo!」と書かれたお馴染みのバック・ドロップが掲げられたステージに、「ファンキー4」ことSCOOBIE DOのメンバーが登場。そして白いスーツでビッ!と決めたコヤマの、「パーティを始めようぜエビス!」というシャウトでライヴはスタート。序盤から、ナガイケジョー(B)とオカモト“MOBY”タクヤ(Dr)の生み出すゆるやかなグルーヴに身を任せ、ゆらゆらと身体を揺さぶるオーディエンスは相当気持ち良さそうな様子である。天井のミラーボールが回り出し、満点のムードの中届けられた“真夜中のダンスホール”では、フロント3人が縦並びでぐるぐる回るチューチュートレイン風のダンスを披露して、フロアの熱狂(と爆笑)を誘う一幕も。そして定番のダンス・ナンバー“PLUS ONE MORE”では、「SCOOBIE DOのワンマンライヴは自動的にツーマンライヴになっちゃうのはご存知ですよね!」というコヤマのアジテーションから、「ファンキーフォー!」「プラスワンモー!」のコールアンドレスポンスをガッチリ決めて、場内のテンションを一気に沸点まで導いていくのであった。

「俺たちは狂っちゃってんだよ。衣食住ロックンロール、食欲性欲睡眠欲ロックンロールみたいにね。タワレコのNO MUSIC NO LIFEにも書いたけど、音楽はいつでもそばにある奇跡。一生大切にしてくれよ。何かあったらいつでも来いよ! 俺たちは、きみらの面倒一生見るつもりだから!」。新作からのメロウなナンバーが並んだ中盤のブロックを抜けたころ、MCでコヤマはそんなことを語った。それは、この日はホーン・セクションが加わることによってとんでもなくゴージャスになっていた“TIGHTEN UP”の歌詞にもあるような、「日常のブルースをグルーヴに変え、トゥルースへと昇華する」SCOOBIE DOの音楽の核心に迫る言葉であり、『MIRACLES』の根底に流れる「どんな時でも希望を持って生きていく」というテーマに通ずる言葉だ。そのあまりの頼もしさと心強さに、思わず涙腺が緩んでしまう。

ファンキーな演奏と歌心のあるコヤマのボーカル、そしてオーディエンスをダイレクトに鼓舞するような飾らないMCに、セットリストを重ねる毎にググッと高まっていく会場の一体感は、マツキタイジロウ(G)の鋭いギター・カッティングが暴れ回るストロングスタイルのソウル・ナンバー“BACK ON”で頂点を記録。そのまま「今日は本当にありがとう! 俺たちが鳴らしたロックンロールと、君たちが鳴らしたロックンロール。これを、ずっとずっと続けていこうぜ!」(コヤマ)と本編ラストの“ミラクルズ”まで一気呵成に駆け抜けていったところで、ひとまず本編は終了。そしてその後も怒濤のテンションでダブルアンコールまで雪崩れ込んでいき、最後は全員で一列になってお辞儀して、フロアを巻き込んだ「1・2・3、Funk-a-lismo!」コールを決めて、この日のライヴは大団円を迎えた。

SCOOBIE DOのソウルフルなロックンロールには、自分が本当に心から気持ち良くなれるリズムで、思うままにダンスすることを許してくれる自由な空気がある。だからこの日も、時折メンバーが何らかのアクションを促す時以外は、フロアのステップは終始不揃いだった。だけど、皆踊りながら同じことを噛み締めてたんじゃないかと思う。ロックンロールは、SCOOBIE DOは最高だ、と。(前島耕)

セットリスト
1. ありふれた愛を
2. Walkin' Around
3. 真夜中のダンスホール
4. PLUS ONE MORE
5. 甘い未来
6. 永遠と赤いバラ
7. 言葉になんてならないね
8. ABC☆123
9. ドア
10. 恋の彗星
11. あと1秒の夜が
12. 踊りませんか
13. Back On
14. MIGHTY SWING
15. TIGHTEN UP
16. Oh Yeah!
17. ミラクルズ
アンコール1
1. イキガイ
2. バンドワゴン・ア・ゴーゴー
アンコール2
1. 夕焼けのメロディー
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