the telephones @ ラフォーレミュージアム六本木

『SUPER DISCO Hits!!! RETURNS 〜THE BEST DISCO PARTY NIGHT〜』


the telephones @ ラフォーレミュージアム六本木 - 写真:小川舞写真:小川舞
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年末恒例ライヴ『SUPER DISCO Hits!!!』は、昨年のさいたまスーパーアリーナで行われたキャリア最大規模・最長演奏のステージにおいて一旦の区切りを迎えたのだけれども、その模様を収めたライヴDVD『SUPER DISCO Hits FINAL!!! 〜そして伝説へ〜』を携え、今年はラフォーレミュージアム六本木2デイズという形で『SUPER DISCO Hits!!! RETURNS』が開催。12/22の初日には「〜FANTASTIC DISCO PARTY NIGHT〜」というサブタイトルでメジャー・デビュー・アルバムまでの楽曲を中心にした選曲のステージが、翌23日には「〜THE BEST DISCO PARTY NIGHT〜」と銘打たれた、まさに現時点でのベスト・オブ・ザ・テレフォンズな選曲でステージが繰り広げられた。その2日目の模様をレポート。クリスマスを目前に控えているというのに、Tシャツ標準装備で身体のストレッチ運動にも余念がないオーディエンスのおかげで、フロアは開演前からムンムンと熱気が立込めている。サンタ帽やレインボー・カラーのヘア・ピース、ピカチュウの被り物をしたパーティ仕様の猛者もちらほらと目につく。そこにお馴染みのオープニングSEが轟き、トナカイの着ぐるみ+眩しい金髪姿の松本誠治(Dr.)を先頭に颯爽とテレフォンズが登場だ。このファンにして、やはりこのバンドである。
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「『SUPER DISCO Hits!!! RETURNS 〜THE BEST DISCO PARTY NIGHT〜』へようこそー! 2012年、最高のダンスをしようぜー! Are you DISCOOOOOOO!?」と石毛輝(Vo./G./Syn.)の甲高い第一声がフロアを貫き、一面に掌がかざされたところに“D.E.N.W.A”のギター・リフが投下される。テレフォンズど真ん中の、瞬発力が命、さっさと完全燃焼してなんぼみたいな序盤の数曲がいきなり凄かった。“White Elephant”では扇動的かつメロディアスな長島涼平(Ba./Cho.)なベース・フレーズがうねりまくり、オーディエンスのクラップを巻いて突き進む。“Baby.Baby.Baby”ではフロア側面に設置された筋状の照明までが忙しなく煌めき、狂おしい思いがロックなビート感を後押しする“Yeah Yeah Yeah”に続いては華々しいシンセ・フレーズからの“A.B.C.DISCO”。ハイテンションの我流ダンス、そして見せつけるようなカウベルの乱打と今宵も絶好調なノブ(岡本伸明:Syn./Cho.)は、オーディエンスの盛大な歌声で早くもクライマックスを迎えてしまったかのような光景を前に、飛び跳ねて喜んではキスを投げたりしていた。


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「ワンマン2日目なんだけど、昨日来た奴だけが最高、とは言わせないライヴをやるんで」と石毛。ここからは、性急なダンス・チューンだけではなく、テレフォンズのソング・ライティングとアレンジの深みを見せてゆくような楽曲群が放たれていった。美しいサウンドの海に泳ぐ“swim,swim,swim”に始まり、「人生をやり直せるとしても、またテレフォンズをやりたいです」と披露された“Re:Life”ではフロアに雪が降り注ぐ。そしてシンセのオリエンタル風味なメロディが感情を揺さぶる“My Final Fantasy”へ。そんなドラマティックで、テレフォンズからの世代を象徴するようなメッセージにも満ちたパフォーマンスは、ライヴ会場限定販売アイテムに収められたナンバー“Broken Government~理想の世界~”でエモーショナルに切り上がっていった。極めて物語的な抑揚をつけながら熱を帯びるステージが、天井中央の巨大ミラーボール、またフロア四隅に仕掛けられたミラーボールもフル稼働の“SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!!”の中、意志と感情を込めて序盤とは異なるピークを形成してゆく。ロックな生き様、パンクな生き様といった概念に相当する、テレフォンズならではの「DISCOな生き様」を改めて提示するような、素晴らしい時間帯であった。


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「今日は12月23日。明日はなに? ……違います。地球が滅亡して2日目です。残念ですが、地球は滅亡しました。僕たちは夢の中を生きている。だが、新しい世界の創世者でもある」と何やら神憑ったノブのMCが面白かったのだが、この後はテレフォンズ・ワールドがどうのこうのと話が破綻してしまい、「なんかエヴァみたいなこと言ってたな。テレフォンズ・ワールドは、法律で踊ることが義務づけられています!」とツッコミ&助け舟が入る。「DISCOな生き様」の必然が描き出された後はもう、アンストッパブルなダンスの熱狂をひたすら貪欲に貪り続ければ良いだけである。大量のスモークが噴き出す“I Hate DISCOOOOOOO!!!”から、合言葉の様にフレーズが飛ぶ“A A U U O O O”、レーザーが飛び交う“HABANERO”と、歓喜のDISCOタイムが続く。フロアは、大きな汗の玉を浮かべた笑顔にまみれていた。ノブのゴールドのミラーボール・シャツは、約束事の様に左肩がはだけているがお構いなしだ。“Urban Disco”の後の「we are DISCO!!!」コールでは「テレフォンズの国のマニフェストが、そんなに小さい声じゃダメだと思うよ」と煽る石毛の言葉に、もの凄いテンションで応じるオーディエンスが一人。グッジョブである。そして本編最後は、これまた『The Telephones In Wonderland E.P. 〜不思議の国のテレフォンズ 短編集〜』に収められた日本語詞の美曲“Odoru ~朝が来ても~”を披露する中にリボンキャノンが放たれ、万感のフィナーレを迎えるのだった。


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アンコールでは、2013年3月のシングル、4月のアルバム、5月からの全国ツアーと、新たなアクションのニュースが連発される。ぜひ詳細のチェックを。更にここで新曲も1曲、披露された。石毛が「久々にDISCOが付いた曲で。今またマインドが戻ってきてる」と説明するように、テレフォンズ本来の突き上げるようなダンス・ロック性にまみれたナンバーであった。ダブル・アンコールでは、コスプレづいていると語る4人がサンタクロースに扮して再々登場。“Love&DISCO”では、オーディエンスの頭上に浮かんでいた球状の物体(オブジェだと思っていた)が割れ、ミラーボールに見立てた無数の風船が降り注ぐ。2012年のベスト・オブ・ザ・テレフォンズでありながら、2013年のニュー・モードも垣間見せ、写真撮影の後にはメンバーがフロアにプレゼントを投げ込むといった大盤振る舞いのステージであった。なお、開催を目前に控えた『COUNTDOWN JAPAN 12/13』に、彼らは12/28・GALAXY STAGEのトリとして出演。翌29日にはASTRO ARENAに石毛輝がDJ出演する予定なので、どちらも着替えの用意マストでぜひ。(小池宏和)

SET LIST

01: D.E.N.W.A
02: Monkey Discooooooo
03: White Elephant
04: Baby.Baby.Baby
05: Yeah Yeah Yeah
06: A.B.C.DISCO
07: swim,swim,swim
08: 2010
09: Re:Life
10: My Final Fantasy
11: Broken Government~理想の世界~
12: SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!!
13: I Hate DISCOOOOOOO!!!
14: A A U U O O O
15: DISCO AGE MONSTERS
16: HABANERO
17: D.A.N.C.E to the telephones!!!
18: sick rocks
19: Urban Disco
-we are DISCO!!!-
20: Odoru ~朝が来ても~

encore
21: Keep your DISCO!!!(仮) ※新曲
22: oh my DISCO!!!
23: Just One Victory

encore-2
24: kiss me, love me, kiss me
25: Love&DISCO
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